社労士の開業は難しい? メリットやデメリットについて徹底解説

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数ある士業のなかで、労務関係の専門家として知られているのが社労士です。
年々、労務管理に関する需要は増えていますので、今後も社労士が活躍する場は増えてくると想定されています。
では、社労士とは実際にどのような仕事を行い、どうすれば資格を取得できるのでしょうか?
また社労士として独立し、開業できるのでしょうか?
この記事では、社労士として開業するメリットやデメリットなどについて詳しく解説します。

社労士とはどんな仕事?

社労士は弁護士や税理士など他の士業と比較して、一般的な認知度はそう高くありません。
社労士は、社会保険労務士を略したもので、社会保険、労働関係といった法律関係の専門家として健康保険や雇用保険などの手続きを行うことができます。
また、労働社会保険の法令などに基づく書類の作成なども社労士ができる独占業務です。
人事労務関係のコンサルティングも含め行うことができる業務は人事労務に関して多岐に渡ります。

社労士の資格とは

社労士になるためには資格を取得しなければいけません。
社労士の資格は国家資格となりますので、社労士を名乗るためにはこの国家資格を取得する必要があります。
ここからは、資格取得の方法については下記で解説しましょう。

どうすれば資格が取得できるの?

社労士の資格を取得するには、試験によって合格しなければいけません。
しかし、誰もがこの試験を受けることができるわけではなく受験資格があります。
学歴資格として
  ・大学、短大、高専のいずれかを卒業
  ・学士を得るための一般教養学科を取得
  ・大学で62単位以上を取得
このような条件があります。
また、職歴資格として
  ・行政書士資格の取得
  ・司法書士試験第1次試験に合格
  ・公務員で行政事務の勤務経験が3年以上
  ・公務員で労働社会保険に関する事務を3年以上
といった条件もありますので、誰もが気軽に受けることができる資格という訳ではありません。
8月の第4日曜日に年間1回だけの試験となります。
2~7%の合格率と非常に難易度の高い資格ですので、1,000時間程度の勉強時間は確保して受験する必要があるでしょう。

社労士の資格を持っていると独立できるの? 

上記のような難易度の高い試験に合格して社労士を名乗ることができるわけですが、社労士となってすぐに独立開業できるわけではありません。
2年間の実務経験がなければ社労士として登録ができませんがこの場合、指定講習を受けることで登録することが可能です。
通信教育が約4ヶ月間、面接指導が4日間を受講する必要があります。
つまり、最低でも5か月程度の準備期間が必要です。
また、社労士登録に関して手数料も必要になります。
入会金や登録手数料などいくつかの項目において費用が必要となり、それぞれ開業型と勤務型などで金額は異なるので、事前に確認しておきましょう。 

社労士で開業したときのメリットは何? 

このような段階を経て、社労士として初めて独立開業が可能となります。
決して簡単の道のりではないことがわかるのではないでしょうか?
では、実際に社労士として独立開業した場合のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
ここからは社労士として独立開業した場合のメリットについて解説します。

努力次第では高年収が期待できる

実績や経験を積み重ね、顧客を増やすことにより高収入が期待できます。
企業に勤める会社員の場合、いくら社労士の資格を取得していたとしても、顧客の数がそのまま給料に跳ね返るわけではありません。
しかし、独立開業することにより顧客を増やすことはそのまま報酬が増えることに繋がります。
年収1,000万円を越えることもそう難しいことではありませんので仕事の成果が、収入に比例しやすいといえるでしょう。

仕事のペースを自分でつくることができる

独立開業すると責任感は増しますが、自分のペースで仕事をすることができます。
頑張って仕事を増やすのも、一定のペースでストレスなくやるのも全て自由です。
会社勤務だとこうはいきません。
労働基準法や会社の決まりに沿って勤務時間は決められています。
簡単に休みが取れるわけでもないでしょう。
会社勤務よりも比較的自分の裁量で仕事をしやすいといった点もメリットとして挙げられます。

 顧客の役に立っていることが実感できるのでやりがいがある

社労士は、人事労務関係の専門家で、なおかつ社労士でなければできない業務もいくつかあります。
自分がいなければこの業務ができないといった達成感を感じることも多いのではないでしょうか?
また、人事労務関係でのコンサルティングなどにより人事関係で悩みがある人たちの手助けができます。
顧客との関係性もより近くなりやすい分やりがいを感じやすくなるのです。

社労士で開業したときのデメリットはあるの?

開業にはメリットばかりではありません。
デメリットもありますので、双方をきちんと理解し、開業できるかどうかを判断する必要があるでしょう。
ここからは、社労士として独立開業する場合のデメリットについて解説します。

顧客が獲得できなければ稼げない

メリットの中で頑張れば頑張るほど、顧客を獲得できればできるほど収益に繋がると述べました。
それは逆をいうと、顧客が増えなければまったく稼げないことを意味しています。
会社員として勤務している場合、あまり顧客が獲得できなくても給料が激減するという訳ではありません。
しかし独立開業すると、自分の頑張りが収益に反映しますのでいかに顧客を早く掴み、収益を安定させるのかといった点が大きな課題です。 

他の士業と比較すると顧客単価が低い

社労士の報酬は、弁護士や税理士といったほかの士業と比較すると顧客単価が高くありません。
士業で開業している場合、中には法律や業界で定められた報酬制限などがあり一定以上の報酬を取得することができないケースがあります。
しかし、社労士の場合このような手数料制限がありません。
高い単価設定をすることも可能なのですが自由競争となり、結果他の士業よりもそう高くはない顧客単価となっています。
他の士業より、多くの顧客を掴む必要があるでしょう。 

一定の顧客を掴むまで赤字経営になる可能性が高い

先ほど、一定の顧客を掴まなければ稼げないと前述しました。
開業当初は一定の顧客を掴むまで赤字経営となる可能性も考えられます。
社労士などの士業の場合は在庫などを抱える必要はありませんので、事務所運営の経費がそうかかるわけではありません。
しかし、顧客を獲得することができなければいつまでたっても赤字経営となってしまいます。
赤字経営をいかに早く脱却し、安定経営できるための顧客を獲得できるかが大きなポイントとなるでしょう。

まとめ

社労士の資格は非常に壁も高いですが、現在のニーズにあった必要とされる資格です。
社労士でなければできない業務をありますので、多くの企業にも必要とされています。
顧客を獲得することによる収益アップと自分のワークスタイルに合わせて仕事を調整できる反面、顧客が獲得できなければいつまでたっても黒字経営にできません。
社労士としてもスキルだけではなくコミュニケーション能力も必要となる資格といえるでしょう。