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コワーキングスペースのセキュリティ面で気を付けること
コワーキングスペースは異業種や様々な人物と交流できる反面、自分のライバルや同業者と出くわす機会もあります。そのためトラブルや情報漏洩を未然に防ぐためにも、セキュリティ対策は大切です。
そこで本記事では、コワーキングスペースで注目すべきセキュリティ対策や、自分で行えるセキュリティ対策を紹介していきます。
データの消失リスク
まず一番恐ろしいのは、データの消失です。実際によくあるケースとしては下記のとおりです。
- 書類などの紙資料の紛失
- USBの紛失
- データを共有する際のミス
共通点としては資料の管理ミスがあげられます。一度紛失してしまうと二度と取り戻せない可能性もあるため、持ち出すデータは管理を徹底して情報漏洩のリスクを減らしましょう。
第三者の情報盗難リスク
公共の場で作業を行う場合は、第三者に情報を盗まれるリスクが伴います。情報を盗まれるパターンとしては二つあります。一つ目は作業中の画面を見られて情報を盗まれるケースです。作業中は第三者に画面を見られないように、細心の注意をはらいましょう。
二つ目は無料Wi-Fiからハッキングされるケースです。無料Wi-Fiなどは誰でも利用できる分ハッキングされる可能性が高いです。普段使用する端末にはハッキングされないように、しっかりセキュリティ設定を行いましょう。
端末の紛失リスク
端末を紛失した場合も、第三者に情報を盗まれる可能性が高いです。
離席中は必ず鞄に入れるか自分で身につけるようにしておきましょう。また端末ごとにパスワードを設定したりクラウドにバックアップしたりしておけば、万が一紛失した場合も安心です。
コワーキングスペース施設で見るべきセキュリティ対策
コワーキングスペースは施設によって、設備も多種多様です。コワーキングスペースのセキュリティ対策で、注目すべきポイントを紹介します。安心して利用するために重要なポイントはしっかり確認しておきましょう。
コワーキングスペース内外に防犯カメラは設置されているか
防犯カメラを活用するタイミングは、主に事件や事故が起きてからですが、設置するだけでも事前に犯罪を抑止する効果があります。防犯カメラは設置後犯罪率が低下したデータが立証されており、セキュリティ対策としても有効な設備です。
オートロックか
オートロックとは専用のカードキーや指紋認証などで扉を開錠して、入室後扉が閉まったときに自動で施錠されるシステムです。
これによって不審者の侵入を防げたり、施錠の締め忘れなどのヒューマンエラーも防止できたりします。オートロック以外にも、スマホで施錠管理ができる「スマートロック」に対応している施設も増えています。
警備員の有無
トラブルや事件の未然の防止も重要ですが、事件が起こったあとのセキュリティ対策も大事なポイントです。検討している施設が警備会社と契約しているか確認しておきましょう。
2022年3月現在では警備員ではなくセンサーなどで反応する「機械設備」を導入している施設もあります。機械設備は初期費用が高い分、ランニングコストを抑えられるのが特徴的です。
受付担当の有無
受付担当が常駐しているとエントランスで来客対応を行いながら、人の出入りをチェックできるため、不審者の侵入を未然に防げます。また本人確認や入会手続きをエントランスで行うことにより、会員のなりすまし防止や情報漏洩などの対策も可能です。
ロッカー設備などのカギの有無
カギ付きのロッカー設備を導入しているコワーキングスペースであれば、貴重品を預けれるため離席する際も安心です。
盗まれるリスクを減らせるためセキュリティ対策としても有効です。その他にもカギ付きのキャビネットがあれば、貴重品以外にも重要な書類を保管できます。
作業スペースのパーテーションの高さや防音性はどうか
作業スペースは施設によって、簡単なパーテーテンションで仕切っているだけだったり、スペースや天井から床まで完全に壁で仕切られていたりと様々です。セキュリティ対策するのであれば、立ち上がった状態で簡単に隣のスペースが見えてしまう個室はおすすめしません。
第三者からの情報漏洩を防ぐためには天井まで壁で仕切らている完全個室が良いでしょう。完全個室であれば音漏れも防止できるため会議をしても安心です。
自分でできるセキュリティ対策
これまでの内容はコワーキングスペースを利用する際に、確認すべき項目を紹介してきました。
次に紹介するのは自分自身で行えるセキュリティ対策です。自分でセキュリティ対策ができれば、コワーキングスペース以外でも活用できるためぜび覚えておきましょう。
起動時やスリープモードからの復帰にはパスコードを設定しておく
受付が常駐している施設であれば、物品盗難のリスクは軽減できますが、利用者の離席中に情報を盗み見ようとする人も存在します。また、意図せず情報が偶然視界に入ってしまったケースも少なくありません。
トラブルを避けるためにも、端末の起動時やスリープモードからの復帰時にはパスワードを設定しておきましょう。
カバンやケースにもカギをかけておく
コワーキングスペースを利用する方は、機密資料を携帯している方も多いのではないでしょうか。
肌身離さず持ち歩いても出先では何があるか分かりません。機密資料の流出を防ぐために、使用しているカバンやケースにもカギをかけておきましょう。
破棄する書類はシュレッダー処理する
紙の資料を廃棄する際は必ずシュレッダーで細かく裁断して処理しましょう。ゴミ箱にそのまま捨ててしまうと、資料に記載している情報が流出する恐れがあります。
書類を廃棄する際は、気軽に考えずに細心の注意を払いましょう。またデータ資料の場合は、ゴミ箱に入れたままにせずに完全に削除しておくとより安心です。
パソコンとスマートフォンにしっかりとセキュリティ対策をしておく
普段使用するパソコンやスマートフォンにも、ウイルス対策ソフトなどを導入してセキュリティ対策しておきましょう。
万が一紛失したり、盗まれたりすることも考えて遠隔操作できるアプリをダウンロードしておけば安心です。またメール添付やファイル送信時はファイルを暗号化して、セキュリティ対策されていないWi-Fiは利用しないようにしましょう。
他の人と共有して使わない
極力使用するパソコンやスマートフォンなどは他の人と共有せずに使いましょう。端末を共有してしまうと、仕事以外のプライベートの個人情報が流出する恐れがあるからです。
そのため、Googleアカウントなども仕事用とプライベート用で使い分けたほうが良いでしょう。もし複数人で同じ端末を使用する場合は、予めルールを決めておけばトラブルを防止できます。
コワーキングスペースを利用するルールを決めておく
もし機密情報が流出してしまうと、自分だけではなく取引先にも大きな損害をあたえることになるでしょう。しかし日頃から運用するルールを決めていれば、未然にトラブルや事件を防止できます。
ルールの遵守が、コワーキングスペース内でのセキリティ対策に繋がります。
持ち出すパソコンの保管・運用ルールを決める
コワーキングスペースでパソコンを使用する場合は以下の点に気をつけましょう。
- 定期的にウイルス対策ソフトが更新されているか
- ファイルやハードディスクなどにパスワードが設定されているか
- 会社内で複数人が使用する際は、事前に利用者や利用目的が申請されているか
そのほかにも会社ごとで運用ルールが異なるため、事前に確認してから使用しましょう。
持ち出せる資料の制限を決める
資料を持ち出すときも必ず会社の規定を守りましょう。
誰でも自由に資料を持ち出してしまうとトラブルが起こったときに特定しづらくなります。資料を持ち出す際は申請制にしたり、機密情報は特定の人物のみ閲覧可能にしたりするなどにより情報漏洩のリスクを軽減できます。
使用できるソフト・アプリを制限する
深く考えずにソフトやアプリをダウンロードしてしまうと、ウイルスに感染して情報が盗まれる恐れがあります。ダウンロードする際は事前に調べたり、会社に相談したりするなどして対策しましょう。
コワーキングスペースが提供しているWi-Fiを利用する際も、事前にパスワードやセキュリティ対策ができているか確認したほうが安心です。
まとめ
ここまでコワーキングスペースでのセキュリティ対策について紹介してきました。
コワーキングスペースはいろんな人と交流できる反面、トラブルや事件に巻き込まれる可能性も充分あるスペースです。コワーキングスペースを利用する際は以下のポイントに注目してみてください。
- 防犯カメラが設置されている
- オートロックか
- 警備員や受付担当の有無
- ロッカー設備などのカギの有無
- 作業スペースのパーテーションの高さや防音性
このポイントを満たす施設であれば安心です。
その他にも使用する端末にパスコードをかけたり、ウイルス対策ソフトなどダウンロードしたりして自分でもセキリティ対策は行いましょう。
コワーキングスペースは常に複数の人が利用する施設です。日頃から事件やトラブルに巻き込まれないよう、セキュリティ対策はしっかり行いましょう。